<プロローグ>

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<プロローグ>

今から400年前。。。 戦国時代に、二人は三島を守る為に、巡り合う為に生まれた。 どんなに愛し合っても、宿命に引き裂かれてゆく恋。。 それでも、この若かりし二人は 愛と戦に、すべてを捧げ 美しい瀬戸内海で生涯を駆け抜けた。 大祝鶴姫~大三島に鎮座する三島宮 (現.大山祗神社)今でいう神職にあたる 大祝安用と妙林の3番目の子として誕生した。 歳のかなり離れた長兄安舎と次兄安房の後にやっと授かった女子姫君は周りから溺愛されながら育ってゆく。顔立ちは整い美しい黒髪、 身体も大きく利発的、男子に劣らぬ負けん気の強さ。長兄安舎は、そんな妹の性格素質に目をつけ、母上妙林の猛反対を押しきり戦国時代の中、一人でも多くの武士が必要と、我が妹を武士として育てたいと進言する。 越智安成~鶴姫よりも2年早く大三島は井ノ口で甘崎城城主越智左近太夫の息子として誕生した。幼ない頃は、身体が弱かったが厳しい母上と瀬戸内の海に鍛えられてから、7歳で三島城に入り武士武将の道へ 呑み込みが早く武芸の上達は尋常でなかった。精悍な顔立ち、切れ長の澄んだ美しい瞳は甲冑を着ければ豹変、黒鷹の如く鋭い目線を放つ。一方、戦以外の事は苦手で純朴で正直者な一面を持つ。
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