死を見ゆる神

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 夢を見た。  家で飯を食っていた。目の前にいる竜胆の頭に角はなかった。わたしの隣にはおっかあがいた。  竜胆はいつもの桜の笑みではなく、村の他の少年のように口をいっぱい開けて、元気よく笑っていた。  わたしも笑った。  竜胆がそんな風に笑っていることが、うれしかった。
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