第二章
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一ヶ月くらいした頃、スープを飲むようにまでなった久志は、仕事に行こうとする俺を困らせはじめる 「あ……あ」 声は出る でも言葉は出なかった まだまだ細い手を動かして必死にもがく姿が 行かないで! と言っているようだった 一人が怖いんだろう 「なるべく早く戻る」 手を握って頭を撫でてやると、涙をいっぱい溜めた目でゆっくり瞬きをした ゆっくりする瞬きは頷きの変わり
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