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続く恋
恋は結婚したら終わると思ってた。
好きって感情は風化して、当たり前になると思ってた。
「おい」
夫とはかれこれ四十年来の付き合い。
生まれも育ちも一緒で、家も隣。
まさか結婚するなんて思ってもみなかった。
「何?」
「今日、何の日か覚えてる?」
誕生日?何かの記念日?
全く分からない。
「いつもありがとう、咲希」
夫の手にはペアリングがあった。
そうか、結婚記念日
「結婚指輪買えなかったから。十年も待たせたけど、これでどうかな?」
「私には十分よ」
好き。
昔と変わらず大好き。
どうやら、この気持ちは変わらないようだ。
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