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 アタシは注意深く答える。 「明日は予定ないと思うけど」 「やっとミナト君との、飲み会が決まったんだ」  でた、噂のミナト君。  1ヶ月ぐらい前からことあるごとに話していた。  隣になったときに優しくしてくれただの、真面目な所がイイだの。 「この前ノートを借りて、そのお礼がしたいって押しまくったんだよ。ずっと予定がある。って断られてたんだけど、やっと捕まえられてさ。 向こうも友達一人つれていくから、エマも一緒に行こうよ」 「やだ」 と顔も見ずに、即答してやる。  面倒くさい。  遠くから見たことあるけど、苦手なタイプなんだよね。  なんか、ガリ勉って感じ。  教授にペコペコしてて、席はいつも前の方に座って、いかにも真面目です。って顔を貼り付けている。  連れてる友達も、メガネをかけてて根暗そうだし。  自慢じゃないけど、私は試験のときしか、真面目に勉強しないタイプだ。  出席日数だって、ギリギリ足りてればイイ。  後は、適当に遊んでいたい。  常々そう思って、大学に来ている。  この大学に来ている女の子の大半は、そんな感じだし、カナエも含めて。  だから、そんな堅物な男との接待飲み会なんて、行きたい訳がない。
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