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もうちょっと一緒に居てほしい。と思ったアタシの心も知らず、パスタを食べ終えたカナエは、さっと行ってしまう。
約束がとりつけられれば、別にどうでもいいんだろう。
アタシはちょっと気が重くなる。
「本当に何もないんだよね?」
疑うような目で、恭介が聞いてくる。
やっぱり納得してなかったか。
「ないよ。アタシだって行きたくないんだけどさ。付き合いって言うものもあるじゃん」
それは本当。
「それもそうだな」
付き合い。という言葉に納得したのだろう。あっさりひいてくれた。
「ところでさ、今日の夜あいてる?」
一難去ってまた一難。
アタシは心の中で何度目かになるため息をついた後答える。
「あいてる」
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