知らなかった世界

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僕の世界に人間達があらわれた ドカドカと騒がしい足音と、大きなアミを振り回して襲ってきた 僕の枯れ葉のベットを踏み散らし、逃げようとした僕にアミを被せる 逃げようともがいてももがいても、もう逃げる事は出来ない アミの上から人間が両手に押さえて完全に僕は動きを封じられた そもそもギリギリの食料で命を繋いでいた僕に、大きな人間の力に敵うはずはなかった はなせ! と叫んでみる そんななんの役にもたたない抵抗は、やはりなんの役にもたたなかった 僕はアミごと狭い籠の中に押し込まれた もう、ダメだ・・・ これで、僕の命も・・・ そう覚悟が決まってしまうと、体中の力がズルズルと抜ける 諦めと一緒に意識が溶けてしまったようだ 僕は、もう2度と目が覚めることはないだろう・・・
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