夢の片鱗〜キスするタイミング〜

15/15
前へ
/87ページ
次へ
「まだ恋人のキスもしてなかった」「今していい?」 「…」 「月季花…返事は?」 桃季さんの指が唇をなぞる。 唇の縁で円を描くように。 「ねえ、月季花…。 したいな、俺」 桃季さんの艶っぽい伏せ目に見下ろされ、太腿が絡み合う。 「ウブだよね…かわいい」 唇をそっと吸われる。 「優しくしてあげる」 「…」 「ん?なあに?」 「…優しくなくていい(…だって私…ふつうに子持ちだもの)」 「月季花。今は、オンナだって“外に出れば七人の敵”がいる時代だ。家の中でくらい甘えたらいい。そういう月季花に満たされたい」 「桃季…っ…ん…」 「ん…月季花…」「俺に一生、付き合いんちゃい」「めっちゃ可愛がるからな」「今はキスのタイミングを俺に教えて」
/87ページ

最初のコメントを投稿しよう!

207人が本棚に入れています
本棚に追加