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次に沙良が目を覚ましたのは、自宅だった。
『おはようございまーす!今日はなんの日でしょう?‥じゃーん、シーラカンスの日です!』
点けっ放しだったテレビは朝のニュースを映しており、沙良はソファの上にいた。
「‥‥あっ。」
着たままのコートには大量の綿毛がついている。
ユラの存在が、夢でも幻でもないことを確信して、沙良は一人笑った。
ーーーはやく、零菜に会いに行こう。
11時には、零菜の誕生日を祝うために姉の家に行く約束だった。
沙良は急いでコートを脱いで、出かける支度を始めた。
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