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「はぁ…!はぁ…! …お前まぢで殺す…!」
力は荒れた呼吸を整えながらそう言い放つ
先程、絞めらていたせいか怒りのせいかはわからないが力の顔面は赤く染まり鬼の形相になっていた
(くっ…! この状況はやばい! 体格差もあって抜けれない…!!)
力は荻野の両腕を抑える様に両足で体重を掛け荻野は体の自由を奪われもがくしかなかった
この状況に思わず顔をしかめる荻野であったがそんな事をお構い無しに息を整え終えた力は荻野と違って自由に動かせれる右腕の拳を大きく振りかぶった
荻野は力の行動から次の動作を予測出来たがどうあがいて抵抗出来ず、唯一出来る抵抗は鼻を守る為に首を横に曲げ
条件反射的に目を瞑る事しか出来なかった
しかし力が振りかぶった拳は荻野に振り落とされる事はなかった
「何をやってるんだ!! やめなさい!!」
荻野はいつになっても振り掛かってこない拳と誰かの怒号が聞こえたのとほぼ同時に自分に掛けられていた圧力がなくなり体に自由が取り戻した事によって何が起こったかを察した
(危なかった… ナイスタイミングです。 "先生")
荻野は目を開き上体を起こし今の状況を再確認した
まさに力が荻野に殴ろうとしていた瞬間
先ほど教室を出ていった生徒が先生に助けを求めその先生が駆けつけ間一髪で間に合い力を羽交い締めする形で取り押さえたのだ
担任の女性の教師と男性の教師も一緒に駆けつけていた為、大人の男性に取り押さられた力は振り解こうと暴れはするが大人の力の前には抵抗虚しく沈静化された
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