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そんな最悪な状態で始まった生活の中いくら許嫁とはいえど二人の中はなかなか良好な関係築けずにいたが
おぎが20歳になり選挙に当選し市民の為に真摯に政策に取り組むおぎを間近で見ていた彩夏は次第におぎへの評価を改め、長い年月を掛け
二人はやがて名字を重ねた。
まだ子宝には恵まれてはいないが仲睦まじく最近では総理夫人となり女性としてはよき伴侶を得たと言っても過言ではない
「彩夏、昔と比べてだいぶ"変わったよな"」
順調な夫婦生活を送っているがおぎは一つだけ心残りな事があり彩夏にそう問い掛けた事があったが「そうね。私にも大人になったからね。」と軽くあしらわれた
おぎが"懸念"していたのは彩夏の変わりようだった
かつては力の許嫁だった時の彩夏は力への愛が深すぎて"歪んだ愛情表現"をしていたが今の彩夏にはその片鱗すら感じられない
今の現代では夫婦間や家族間でウェアラブルで位置情報を共有するのは当たり前になっている
もはや位置情報を共有していない夫婦間は疾しい事でもあるのか?と疑われぐらい常習としている事なのだが彩夏はおぎとの共有を断われた事があった
昔の彩夏から考えるとありえない事だがおぎは深く追及はせず「万が一の為の防犯の為に共有させて欲しい」と懇願しやっとの思いで許可をして貰った
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