324人が本棚に入れています
本棚に追加
/300ページ
その発言で荻野は教室内の生徒達全員を敵に回した
自己紹介が終わり何事もなかったように授業が進められ休み時間になったが誰も荻野には近づかずもうすでに腫れ物扱いにされていた
荻野は1番後ろの席の窓側でこの状態を気にも留める事なく本を読み始め自分だけの世界に入っていたのだが
パサッ
急に手に持っていたはずの本が宙に浮き床に落ちる
「何をするんです?」
荻野は机から座っている状態から本が飛んだ元凶を睨みつける
「お前おもろいやん ちょっとあの自己紹介にはさすがに笑ったで」
本をはたき落としたのは力だった
だが荻野は力の事を無視して机から立ち上がるが力がすぐ真横にいてる為に身動きが出来ず、仕方なく自分の机を前にずらし本を拾いにいく
「とりあえず謝って貰えます?」
荻野は力に目もくれずに本についた埃を払い除けるようにし力に謝罪を求めた
周りの生徒はこのピリピリした空気に耐えきれず教室を静かに出て行く者
固唾を飲んで見守る者 首を横に振り荻野に否定のジャスチャーを送る者など
みな力の一挙一動に注目していた
その瞬間
ガタンッ
荻野の机が勢いよく床に倒れ、先ほど収納したばかりであろう教材が散財した
「お前ちっさいのにええ度胸してるやん体はちっさくても心は大きくってか?(笑)」
力が蹴り飛ばした机が力と荻野の間を分け隔ていたがさらに力はその机を蹴り飛ばし荻野に近くづく為の障害を無くした
「あなただいぶ頭悪いですね? 何がしたいのか自分には全く」
やれやれと言わんばかりに荻野は首を横に振りながら両手の平を上に向け肩の高さぐらいまで上げ更に「はぁー」と軽く溜め息を吐き、力を更に煽ったのである
最初のコメントを投稿しよう!