元警察庁祓魔課の日常 加筆修正版

ハデス車を買う

これでよかったのかな？リリちゃんだっけ。あの子の指示で撃ち抜いた。

「上手くいったみたいだね。えっと、十三(トウミ)さんでよかったよね？」

「左様。よい腕をしておられる。父上の薫陶は、貴方の中で大きく育ったようだ」

「十三さんほどじゃないよ。凄い威力と精密性で。でも、父さんと母さんやエメルダおばちゃんやメル君が元に戻るんだね？うん。危うく僕もイヌになりかけたよ」

上空で語らう二人のスナイパー。一人は勘解由小路の僕、悪魔バルバトス。

　眉毛に特徴のあるおっさんの姿をしていた。

もう一人は、ジョナサン・エルネストとフランチェスカ・ルバリエ・エルネスト夫婦の長男、あの闇のゴールデンウィークでアースワンに疎開していた二人の赤ん坊の一人、学園国家アカデミー第一王子、フェリックス・エルネストの溌剌とした男姿だった。