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ああ。トキ、よかったのよさ。
「トキ。トキはやっぱり凄いのよさ。大好きなのよさ。ママとトキなら迷わずトキを選ぶのよさ」
「それはおやめなさいませ。トキはもう二度と坊っちゃまには逆らいません。彼我の力は雲泥でございますれば」
島原は、改めて出鱈目な老婆の力の発揮を、まざまざと見せつけられていた。
ジャングルの半分を消滅させ得るこの老婆ですら、あの馬鹿に敵し得ないと言うのか。
「莉里様。どこまでもお可愛らしい莉里様。坊っちゃまの元へ行きましょう。トキには見えているのです。このトキの大願を果たすただ一人の御方のところへ」
「だったら乗り物が要るのよさ!メル坊!力貸すのよさ!」
「うん解った。おいで!使い魔召喚!」
メルは元気よく言った。
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