ネイルポリッシュ・ビースト

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ネイルポリッシュ・ビースト

 お店の中で爪を弄られている。なんでも新しいスカルプチュアが出たとのことで、試したいから手を貸してくれと店員に頼まれたのだ。 「きときとにしておきますね」  そう言って店員は爪を鋭く磨きあげてから、ネイルポリッシュを塗っていく。すっかり乾いて綺麗にされたところで僕達は店を出た。  店を出て暗い道を少し歩くと、柄の悪い男達に囲まれた。この辺りは偶にこう言うことがあるのだ。  適当にあしらって通り過ぎようとすると突然掴みかかられた。反射的に手を振り上げる。何かを抉る感覚がしたその直後、僕の目に眩しい光が入った。 「バケモノ!」  そう言って退散していく男達。 「店長の目が光って怖かったんでしょうね」  怖いのはこっちなのに。
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