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労働の脚
踝をくるりとなぞって
呪いをかける
永遠の少女になりなさい
蛍光灯に照らした ぱんぱんの脛
真珠のような艶やかさが気味悪い
絨毯に投げ出した双子の道よ
わたしの中心からまっすぐ指さす方へのびてゆけ
いつかこの労働のふくらはぎに
愛情を注ぐ時間ができるかしら
可愛い小指が欠けてしまって
しゅるりしゅるり
肥厚した踵に爪をたてる
しゅるりしゅるり
踝の呪いは解けていく
蛍光灯は青白くって
わたしは完全に
少女ではないものになったんだなあ
爪先は浮かない
そればかりか
わたしの脛ったら圧すと沈んで目を閉じる
明日も仕事がんばりましょう
朝にはぱんぱん 引いていてね
手をかけてあげなかったわたしの脚は
ほとほと褪せて
それでも蛍光灯の下 輝く
夢の手前の夜よ
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