季節は巡り

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季節は巡り

駅前に出たのはいいけど どうしようか… どこで時間を潰そうか考える。 新幹線の中 あと40分で着くという頃… 〝ピコンッ〟とLineがきた。 《里桜っ!ごめんっ!仕事でトラブル発生。 時間に、間に合わない!》 《了解!大丈夫だから。んじゃ、一旦降りて 時間潰すから、私のことは気にせずしっかり仕事して?後でLine入れておくから。》 《分かった!ごめんね!んじゃ、後で。》 今日はユミと一緒に TDLに行く計画を立てていて 私の乗っている新幹線に ユミが合流して一緒に向かう予定だった。 本当は3月末までに 取らなければいけない一週間の リフレッシュ休暇を取っていなくて 師長に取りなさいと怒られて 急遽一週間も休みになったと ユミに話したら… パァーっと遊ぼうってことに。 ただ、ユミは無理に休みを取る事に なってしまったから申し訳ない。 今日も午後から有給を取ってくれて 2泊3日でランドとシーに行く。 3日目はユミの家に1泊予定で 梗先輩と夜に会う約束をしている… 駅前の広い場所にある ベンチに腰掛けボーッと 沢山の行き交う人の波を見ていた。 都会だなぁ、すごいなぁって 思いながら見ていると 一人の男の人と一瞬目が合う。 ほんの一瞬。 その人は足を止めたけど 一緒にいた人に呼ばれて歩いて行った。 んっ?  なんだろう…。 まっ、誰かと間違えたのかな? そう思って特に気にも止めなかったーー。
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