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大きな風の音、鈍い光にうっすらと目を開ける
明るいと思えないということはまだ荒れているのだろうとすぐにわかった
エマ「…そっかぁ。今日から始まるんだね
恐ろしいゲームが」
不安でぎゅっと握りしめた手が鈍く痛んだ
その手には起きた時いつの間にか配られていた
お題の書かれたカードを持って
その緊張感から心が折れそうになる
私は守らないといけない大切な恋人
定められた運命に何かを言うためにも生き残る
それが第一の目標
だからビル爺ちゃん守らせてね
服を整えて広間へ続く扉の前に立てば
きゅっと唇を引き結び前を見据える
やっぱり…怖い
この部屋じゃあ恋人を殺されてしまえば
私は死んでしまう
5分の2の確率で私かビル爺ちゃんのどちらかが
何らかの理由で殺されてしまわぬように立ち回らなければならない
独裁に狼、私は誰かを脅威から守れるのだろうか
大切な人も含めて
不安に乱れる心を落ち着けるように何度も何度も大丈夫、自分ならできると暗示のように呟き続けた
エマ「……よし、私はできる子
大丈夫。しゃきっとして守りたい人を守るの」
私は広間へと足を踏み出した
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