ステキな誕生日

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「ただいま。おかえり、舞さん。今日もお疲れ様。学校楽しかった？　んー、どうでしょう。まあまあだったかしら。あ、それよりも明日は私(わたくし)の二十歳の誕生日だわ。　なーんて今気付きました、みたいに言ってみたけど、自分でホールケーキ買ってしまったわ。　私(わたくし)ってなんてお茶目なんでしょう。おほほほほほほほ！」

　一人暮らしを始めてから、私はお喋りになった。大学に行くまではとっても無口だった私は、話しかけてくるクラスメイトとも、必要最低限しか喋らなかった。

　でも、地元から遠く離れた大学へ入ってから気付いたの。

　わたくし、お友達の作り方知らない……って。
　同期に話しかけようと真後ろに立ってみても、みんな気付かないか驚いて逃げ出すばかり。

　先輩方にも失礼のないようにお声がけしようとしても、最初の「恐れ入ります、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか。あなたの幸せをお祈りしつつ、ニャシマ教授の講座についていくつか質問をさせて頂きたいのですが」のワンフレーズだけで、皆さま「結構ですゴメンなさい」と逃げてしまう。