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気持ちと体調が落ち着くと、看護士に付き添われ、隣の病室へ妹の様子を見に行った。
病室の扉を開けるや否や、たくさんの管に繋がれ、全身に包帯を巻かれた妹の姿が目に入った。
その異様な姿に、思わず絶句し、目眩を覚える。
「大丈夫ですか?」
咄嗟に看護士に支えられ、弱々しく応える。
「・・・・・・大丈夫です。」
あの美しかった妹が、私を見下していた妹が、今では見る影もない。
妹は自分と似ても似つかない私を疎んでいた。私の醜い顔を汚いものでも見るような目で見ていた。
そして、学校ではいじめの首謀者として私をいたぶった。常に妹の顔色を伺い、言うことを聞くことで、それ以上酷い仕打ちにあわないようにと、自分を圧し殺す日々を過ごしていた。
大人になってからも妹の言うことは絶対で、事故に遭った日も仕事中に呼び出され、飲み会とは名ばかりの合コンへ送っていく途中だった。
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