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看護士は、肩を震わせる私を気遣い、優しく背中を撫でてくれた。
が、私は泣いていたのではなく、笑いをこらえて肩を震わせていたのだ。
あの目障りな妹の変わり果てた姿に、笑いが止まらない。
ざまぁみろ。今まで散々私を馬鹿にしてきた報いだ。
これからは自由に生きられる。
妹の呪縛からの開放感と、雪辱を果たしたような高揚感でいっぱいになる。
それから数ヵ月後、無事顔の包帯が取れる日がきた。
ドキドキしながらその時を待つ。
「目を開けて大丈夫ですよ。」
そう言われて、ゆっくりと目を開ける。
渡された手鏡を覗いて、一瞬、息を呑む。
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