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そこに写っていたのは、美しい妹の顔。
なぜ?どうして?
頭の中がぐるぐるして、目眩がする。
「元通りの美しい顔ですよ。火傷の痕も残らずに済みました。」
医師は、満足そうな顔で私の顔を見ている。
あぁ、そうか。
どこでどうなったかわからないけど、私と妹の顔を取り違えて治してしまったのか。
・・・・・・それならば、いっそ、このまま妹の人生を奪ってやる。
妹の顔は、今や化け物のよう。たとえ妹が目を覚ましたとしても、誰も私と妹が入れ替わったなどとわかる筈もない。
これからはこの美しい顔で、薔薇色の人生を歩めるはず。
「有難うございます。」
私は涙を溢しながら、医師に感謝を述べた。
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