松本亜寿美の一分間

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 よし、じゃあ作戦開始よ。  あー、もう……立ち上がるのにこんなに緊張する事ってある?  ええと、何だっけ。  そうだ、慌てふためいた感じで立ち上がるのだった。 「あ、わ、ちょ……嘘でしょ……」  二、三歩たたらなんか踏んでみて……。  振り返るっ。 「きゃあ、私ってば何てこと……を……あれ?」  ヤバい、めっちゃタイプの顔だ。  シュッとしてて、なんかこう知的な感じがたまんない。  こんな素敵な人と夏休みに巡り合うなんて……。  ちょっと待ってよ。これって……もしかして運命の出会い?  コイツ……いやいや、この人にしてみれば、私は空から落ちて来た女の子なんだものね。  運命フラグ立ちまくりじゃない?  いてて……って言いながらこの人が目を覚まして。  大丈夫ですか、とか私が殊勝な感じ出して。  二人の目が合った瞬間、フォーリンラブ的な奴じゃない?  あ、でもこの人メガネが……。 「曲がって……」  いや、ズレているだけか。ちゃんとかけててくれなきゃ、私の顔見えないじゃん。  ……直すべき? 直すべきかな。  ヤバいヤバい。急にドキドキしてきた。  えー、どうしよう。メガネ、直すのが先? それとも……起こすのが先?  誰か教えて……。
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