新たな出会い! 自分から踏み出す最初の一歩

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てん子「………」 部屋に置かれた鏡を見て、私は自分の姿を確認する。 てん子「…よし」 前髪を整え、身支度を済ませると机に置かれた手帳を取る。 てん子「っ……」 手帳を開き、自分で書いた文字を見る。 そこには、『出来る、を増やそう!』と書いていた。 下には、色々書いてある。 ・外に出る ・友達が出来る ・困ってる人を助ける ・強くなる 等々 てん子「っ」 パタンッ 手帳を閉じる。 てん子「大丈夫……」 ドキドキする自分に呟く。 てん子「……よしっ!」 勢いよく顔を上げた。 私は自分の部屋を出て、玄関に向かう。 途中、リビングでゆっくりしているお母さんに声をかける。 てん子「散歩行ってくるね」 母「うん、気を付けて行ってくるのよ?」 てん子「うんっ」 私は玄関に向かった。 てん子「よいしょっ、と…」 しゃがんで靴を履き、立ち上がる。 てん子「………」 ドアノブに手をかける。 てん子「すー、はー……」 胸がドキドキする。 てん子「大丈夫…、大丈夫…」 自分自身に言い聞かせる。 てん子「……よし」 私は意を決して、ドアノブを回した。 ガチャ ドアを開き、外の明るい光が家の中に入ってくる。 てん子「っ──」 私は外の眩しさに目を細めながら、一歩、踏み出した。
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