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慌てて薄着のまま外へ出た俺。 「すみません、翔琉!」 その瞬間、翔琉はとびきりの笑顔を見せ俺を抱き上げた。 「俺をこの寒空の中、長い時間待たせたのは颯斗くらいだぞ……でも、良かった。逢えて」 ギュウとすっかり冷えた翔琉のその腕に力が込められる。 「本当はさっき、俺に言いたかったこと……他にもあっただろ?」 呑み込んだ言葉のその先に気が付いた翔琉に、俺は再び熱いものが込み上げてくる。 だが、“依存”の二文字が頭を過ぎった俺は無言で瞼を伏せ力なく首を振る。 「いつまで、“独り”悩んでるんだ?」 優しく告げるその言葉に、俺はすぐ様顔を上げた。 「俺は、颯斗にとって何なんだ?」 その言葉に抑えていた感情が涙となって外へ溢れ出る。 しゃくり上げる俺。その背中を優しく翔琉が撫でる。 凍えているはずの翔琉の手は、俺を酷く安心させた。 「――取り敢えず、俺を頼らなかった罰として今から俺の家へと拉致る。話はその後だ」 それ以上何も聞かず、翔琉は俺を自身の車の助手席へと優しく座らせる。 新年早々、差し伸べられたこの手に救われた俺は、翔琉と出逢った意味を独り考えていたのだった――。 END
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