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驚きながらも返事をする。
「いや、放課後に用事がダブルブッキングしちゃってさ」
苦笑いをしながら僕はそう返した。
「へー、なにがあるの?」
「海原くんに呼ばれてるのと生徒会に用事ができたんだよ」
そう参ったといわんばかりの表情で言う。
「あはは、生徒会に興味無さそうなのは相変わらずだね」
「うん、風紀委員長だけだから」
僕の理想の漢だからね。
そんなとき、5時限目の予鈴であるチャイムが鳴った。それをきいた僕らは、次の授業である世界史の準備をする。
そのまま授業が始まる。集中力すると授業はあっという間に終わり、次に数学をやり、掃除などこの金持ち学園にいる生徒はやらないためそのまま放課後になる。
クラスメイトが教室から居なくなる中、僕は水を待っていた。
扉の開く音がし、そちらを向くと水が笑顔で手を振りながらこちらを見ていた。
「五貴おまたせ」
「お、どうも〜」
少しふざけた言い方でいうと水は鼻で笑った。
「じゃあ、行くか?」
「うん」
僕はカバンを肩にかけ、僕らは横に並び生徒会室に向かっていった。
「なんの紙もってくの?」
「なんかアンケート用紙だと」
「あー、前やったアレね」
「そうそれ」
「早くしないと生徒会長様が怒るかもね〜」
笑いながら冗談気味にそう言った。
そんな水にてきとうに相槌をうち、苦笑いをした。
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