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『もちろんこの映像を警察に出せるし、ネットにも流せる。
この状況も何とでも言い訳が付く。
だが、お前は社会的に生きていくことは難しいんじゃないか』
さすがに拘束されているおっさんの顔色が変わった。
松永は、買い物袋からなにか取り出した。
『わたしも大事にするのは、本意じゃない。
近所の目もあることだからね。だが、シロを殺されたのは事実だ』
『だから、こうしないか?
ここにイチゴシロップとメロンシロップがある。
どちらかが毒だ。何が入っているかは言わんがね』
『自分で選んで全て飲むんだ。運が良ければ、生きて帰れる。
若干糖尿気味になるかもしれんが、大丈夫だろう。
なんならこの監視カメラの映像データもやるよ。どうだ?』
松永は暴れないように手だけの拘束を解くと、
目のまえに、500mlのペットボトルのシロップ2本を置いた。
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