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「杉崎くん、大丈夫?」
僕が、りゅーちゃんを目で追っていると中村くんが話しかけてきた。
「えっ、は、はい。中村くんありがとうございました。」
「1年の時も同じクラスだったし、そんな敬語じゃなくていいよ(笑)」
爽やかイケメンがそう申しております。さすが爽やかくん!
「えっと、じゃあ…うん。中村くん、ありがとう」
「あんな、急に迫られたは困るよね。
すごく気持ち分かるから、僕でよければ相談に乗るからね。」
やっぱり、爽やかくんは爽やかくんだった。
うん、親衛隊と仲がいいのは非王道な感じだけど、中村くん自体は王道的な爽やかさだ。
というか、気持ちが分かるってどういうことですか!?
気になるけど聞けない隠れ腐男子な僕…、お礼しか言えない…
「うん、ありがとう。」
「どういたしまして。」
僕と中村くんが話してると、周りのチワワたちは「平凡の分際で中村様と話してる!」なんていいならが睨んでくるのに、なぜか宇都宮くんは目をキラキラさせながら僕を見ていた…
なんだろう、この僕とのデジャブ感は…まさか腐・・・
気のせい…だよね?
こんな話をしている間に、2時間目になり授業が始まったが、まだりゅーちゃんは帰ってこず、3時間目・4時間目になっても戻ってこなかった…
もう、お昼休みなのにまだ帰ってきてない…この学園広いし迷子になったのかな…
お昼のお弁当ここに置きっぱだし、探しに行った方がいいかな…
「杉崎くん、さっきからソワソワしてどうしたの?」
ソワソワしてる僕が不振だったのか、中村くんが話しかけてきた。
「あっ、いや、りゅーちゃんずっと帰ってこないなぁと思って…」
「うーん、もしかして迷子かもね。探しに行くの?」
やっぱり迷子だよね。この学園ほんと広いから…
お弁当も置きっぱなしだし、お腹も空いてるかも…よし!!
「うん。お弁当も置きっぱなしだし、探しに行こうかな…」
「じゃあ、僕も手伝うよ。田村くんが出ていったのは半分俺のせいみたいなところもあるしね(笑)」
「えっ、いや、別に大丈夫ですよ!?中村くんお昼食べてないだろうし、食堂でしょ?僕とりゅーちゃんはお弁当だから…」
「それ言うなら、杉崎くんも食べてないでしょ?どうせ見つかるまで食べないのだったら変わらないでしょ(笑)」
うっ、正論を言われて言い返せない…
爽やかくんの気遣いは嬉しいけど、一緒に回ると周りのチワワもだし宇都宮くんも…と思いチラッと宇都宮を見たら目が合った。
そして何故かウインクをされた…なぜだ。
「中村様、良ければ僕もお手伝いさせてください!2人より3人の方が早く見つかりますしねー!」
「あぁ…そうだね、宇都宮くんも一緒にお願い」
あれ、僕一緒に探すと返事してないけどもう決まってる感じになってる…
まあ、中村くんと宇都宮くんの観察が出来ると考えたらノープロブレム…かな?
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