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田村龍也side
あーあ、失敗しちゃった。
実(みのる)が、僕のことを女の子として見てたのは知ってたけど、約束してしまえば実(みのる)のことを簡単に囲えると思ってた。
でも、違った。まさか実(みのる)が、約束を否定しようするなんて思わなかった。
きっと、さっきの石渡とか言う奴のせいだな。本当に余計なことをしてくれたよ。
小さい頃から、ずっと一緒に居られたら僕以外目に入らないようにできたのに・・・
あぁ、本当に子供って嫌だ。親の都合のせいで、実(みのる)と離れ離れになってしまったから。
離れてる間も、実(みのる)のことはしっかり把握していた。
また、実(みのる)がBLにハマっていると聞いて、それについての勉強もしたし、季節外れの転入生として、再開しようと思い本来の予定より少し遅く会いにきた。
そういや、今朝の実(みのる)が戸惑っていて可愛かったなぁ。僕が「また後で」と言ったあと、休み時間の度にすごくソワソワしてるのも可愛かった。
放課後に、待つのを諦めてすぐ帰ろうとしてるのは、少し残念だったけど最後はついてきてくれたし、キスした後の顔もすごく色っぽくて色々我慢が大変だったな。
さっきまであんなに幸せだったのに、あの石渡によって潰された。
いや、潰された訳では無いけどね。実(みのる)いわく「男子を恋愛対象として見たことがない」だしね。
実(みのる)の本音は何にしろ、僕(みのる)が実を振り向かせるから関係ないよね。
これからは、問答無用に攻めていくつもりだから
「じゃあ、これから改めてよろしくね、実(みのる)」チュッ♡
と実(みのる)の額にキスを落とした。
その後の、実の顔がリンゴのように真っ赤で、食べちゃいたいと思ったのはここだけの秘密。
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