晋と忠義の噺

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 それから何度イったか。もう少しと強請る忠義に首を振る。 「今度は俺の口と舌でお主を気持ちよくしたい」  そう、にぃと笑みを浮かべて巨根を指で撫でればゾクゾクと忠義の体が震える。  裏の筋から先っぽまで舌を這わせ、それから口いっぱいにソレを含んでくちゅくちゅと動かしていれば目元を赤く染めて口元を手の甲で覆い感じ入っている。  その姿に晋は喜びを感じていた。そう、愛しい男を自分が気持ちよくしているのだから。 「晋さん、もう……」  そろそろ出るからと頬へと触れる忠義に、そのまま口の中に出せとばかりに吸い上げる。 「ンッ」  絶頂を迎えそうな忠義と気持ち良くすることに夢中だった晋の思考は鈍く、誰かが二人の居る部屋へと近づいてきていることに気が付かず、 「入るぞ」  と言うなり部屋の襖を開く信孝に、霞のかかる二人の思考は一気に現実へと戻った。 「兄上っ!!」  驚いた拍子にはじけてしまった忠義の欲が晋を激しく咽させた。 「晋さん、大丈夫か!」 「おわぁっ、す、すまぬっ」  あたふたとする兄弟に咽る晋。そのお蔭か頭の中は冷静になれた。 「一先ず、出ていけ……」  苦しそうにせき込みながらも信孝に部屋を出て行くようにと晋は言う。 「あ、あぁっ」  と部屋を後にする信孝に、やっと咽も落ち着いた晋は萎えたと言って服を身に着け始めた。 「晋さん、すまなかった」  兄が、そして自分がしてしまった事に頭を下げる忠義に、 「お主は悪くなかろう。全部、あ奴が悪い」  邪魔をした挙句に咽る原因を作ったのは信孝だ。
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