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★コナン・オーウェン・マグナンティ編
壇上を降りてくると、すぐにルイーズが待っていた。やんわりと微笑み手を差し伸べてくれる仕草はとても自然でかっこいい。手を乗せると、彼はそのままそっと隣に促してくれた。
「可愛い、コナン」
「本当ですか?」
「あぁ、とても愛らしい。メイクは誰がしたんだい?」
「ランバートが。この服に似合うようにとしてくれました」
「彼か。どうりでセンスがいい」
ルイーズはとても満足げに笑ってくれる。それにコナンも返した。
ルイーズに、喜んでもらいたい。デイジー付きのルイーズとは、時間がずれて一日顔を合わせない事もある。そんな夜はなんだか寂しくて、二人の部屋で布団を引き寄せて眠っている。
二人の時間が欲しかった。他の誰かや何かに邪魔をされない時間。
でも、コナンだってそんなに余裕があるわけではない。ルイーズを大衆食堂に連れていくわけにもいかず、たまには高級なお店をと思っていた時に、これを見つけたのだ。
「ルイーズ様」
「どうした?」
「あの……今日はこのまま、その……」
抱いてください。
その言葉が出てこなくて口ごもってしまう。
けれどルイーズは心得ているのかフッと笑い、コナンの手に唇を寄せた。
「勿論、このままの君と過ごしたい。明日は皆休みだから、いくらでも朝寝坊ができる」
「!」
「今夜はとても楽しくなるよ。準備は出来ているかい?」
「! はい!」
勿論、外も中もこの人の為にピカピカに磨き上げてきた。
コナンは夫と過ごす夜を期待し、満面の笑みを浮かべた。
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