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翌朝、案の定腰が死んだ。腹の中も違和感があり、ちょっと動けなかった。
「ごめんね、イーデン」
申し訳なさそうな顔で朝食を運んできたネイサンの手元を見て、イーデンは痛みを一瞬忘れた。
蜂蜜に生クリームを乗せたふかふかホットケーキ二段重ね。バターも当然のっている。
「ホットケーキ!」
「どうぞ」
テーブルにそれを置いて、お姫様抱っこでそこまで運ばれる。更には隣に座ってそれを切り分け、口元まで運んでくれる。食いつくと満足そうな笑みを浮かべるネイサンを見ると、平和だなって思えてくる。
「これを食べたらゆっくりと休んで、夕方に戻ろうか」
「はい」
この人は難しい所も多いけれど、基本は恋人を甘やかしたい人だとも分かる。だからどんなにしんどい朝も、甘い甘い朝食と力の抜けた笑みを見ると全て許せてしまう。
イーデンもまた幸せに笑みを浮かべ、運んでくれるホットケーキにパクリと食いつくのだった。
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