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母:「さ、皆。大掃除するわよ。特にこの部屋を、徹底的にね」:嫌味ったらしく
父:「え? いや、ここは父さんの……」
ミキ:「パパのガラクタばっかだもんね。こんなのでも売れるんでしょ? なら、全部売って温泉でも行こーよ」
母:「いいわね、それ。じゃあ早速高く売れるところ探しておくから、まとめて置いてよね」
父:「そんな……」
良樹:「母さん、ミキ」
母:「あら、良樹。ちゃんとあなたも温泉連れてくわよ」
ミキ:「えー、お兄ちゃんも一緒なのー?」:嫌そう
良樹:「お前らなんかと温泉に行きたくねーから。それよかさ、お前たちどんだけ馬鹿なの?」
母:「なによ、反抗期?」
ミキ:「馬鹿っていうほうが馬鹿なんですぅ!」
良樹:「どう考えてもお前たちのが馬鹿だから。ここは父さんの趣味部屋で、このガンプラは父さんが稼いだ金で買ったんだよ?」
父:「良樹……」
母:「で、でも……」
良樹:「父さんに養ってもらって、つまらない見栄を張るためにブランドバッグ買ってるくせに、父さんのもの勝手に売るとか頭おかしいんじゃないの? ミキだって、お小遣いせびる時だけ父さんに擦り寄ってさ」
ミキ:「だってこんなの理解出来ないし」
母:「そうよ。だったら家族旅行に行った方がよっぽどいいわ」
良樹:「家族でも法律上は他人だよ。他人のもの勝手に売っていいわけないじゃん。理解出来ないの売っていいなら、お前たちのしょーもないブランドバッグ売って、父さんと焼肉でも行くけど?」
母:「うっ……」
ミキ:「むぅ……。でもお兄ちゃんだってギター買ってるじゃん!」
良樹:「学習能力ないのか。俺は自分でバイトして買ってるし、そもそも人のもの売ってまでいい思いしようとか思ってないから」
母:「ミキ、悔しいけどここは下がりましょう」
ミキ:「むぅ……」
良樹:「お得意の実家に帰れば? ばーちゃん達に話しとくよ。母さんとミキが家族のために働いてる父さんのものを勝手に売ろうとして、止めに入ったら逆ギレしてたって」
母:「くっ……」
良樹:「父さん、離婚考えといた方がいいよ。俺は父さんについて行くから」
父:「ありがとう、良樹。そうだな、父さん離婚届取ってくるよ」
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