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ーーーーーーーーー 「おい戦兎(せんと)、全然売れねーじゃねぇか!」 「便利なのになぁ…」 いつもの広場。そこで天才物理学者(てぇんっさいぶつりがくしゃ)桐生戦兎(きりゅうせんと)は筋肉バカこと万丈龍我(ばんじょうりゅうが)と発明品をいつものように販売していた。 いつもはこの時間になれば、既に5、6個は売れているはずなのだが今日は未だ成果なしだ。 「最悪だ…」 ゲンさんこと氷室幻徳(ひむろげんとく)はサワさん…滝川紗羽(たきがわさわ)と上手くいってるのか最近あまり見かけない。 カズミンこと猿渡一海(さわたりかずみ)は三羽カラスと北都(ほくと)に帰省中。農場の方も軌道に乗っているそうだ。 「もっとベタなの作っときゃ売れんじゃねぇのかよ…売れねぇ気しかしねぇ」 「おい…!作れもしない筋肉バカがてぇんっさい!物理学者の俺の発明にケチつけるんじゃないよ!」 「売れなきゃ意味ねぇだろ!」 本日2回目くらいの言い争い勃発。 「あー!はいはいケンカしない!売れるものも売れなくなるよ!」 そのケンカを止めたのは、一人の女性。 「由衣…!」 馬渕由衣(まぶちゆい)万丈(筋肉バカ)の表情筋が緩んだことから分かるように、なんでかは知らんがこんな可愛い子が万丈の彼女(ガールフレンド)である。 「ふぅーー…今日はもうやめにするか」 あまりに売れない為、いい頃合いなので片付け始めようとするが…。 「あたしが売り子やろっか?」 …ここからが大忙しだった。
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