知ってるヨ‼️

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知ってるヨ‼️

オイ・・・俺の靴が一つ無いんだけど?とお父さんがポツリと言いました。 エエ?・・・知りませんよ!とお母さんがお父さんの顔も見ないで答えたんだ! あのサァ・・・僕の靴下も無いんだけど?と兄ちゃん! どこかにしまい忘れてるんじゃないの?コレまた兄ちゃんの顔を見ずにお母さんが言ったの。 アラ・・・バスタオルが・・・無い!と洗濯物を畳んでいるお母さん!  そう言えば・・・近頃チョクチョクと何かしら無くなるなぁ〜と矢張りお父さんが言ったんだ。 そうね・・・とお母さんの不思議な顔! お父さんが・・・番犬・太郎を見て、まるで小言の様に言ったよ! オイ・・・ダメじゃ無いか、誰か知らない人が入って来たら・・・吠えなきゃ! そうだよ・・・太郎、野良猫や他の野良犬でも吠えて追い払ってくれなきゃ!と兄ちゃんも太郎に小言をネェ! あのネェ・・・僕は知ってるの❗️ 何故物が無くなるかってネェ❗️                犯人はネェ❗️        番犬・太郎君なんだよ❗️ 太郎の犬小屋の奥にはネェ❗️ 太郎君のコレクション・・・片方の靴や下駄や洗濯して干した靴下、それにタオルや僕のパンツ迄あるの❗️ 太郎君は素知らぬ顔でお父さんと兄ちゃんを真剣に見てるんだよ! お父さんは相変わらず、クドクドと太郎君に小言を言ってるの! 僕のボールも太郎君の犬小屋コレクションに入って居るんだよ! 僕が太郎君の犬小屋に手を入れて・・・ボールを取ろうとしたらネェ! 太郎君は目を釣り上げて・・・ウッ〜〜って怒るんだ!       どうしようかなぁ!       お父さんに言付けちゃおうかなぁ?         お母さんに言付けちゃおうかなぁ? キット・・・そうしたら・・・太郎君は夕御飯抜きの刑だもんね。    それで・・・無くても食いしん坊の太郎君だから!     そんな僕の方を見て太郎君はネェ ‼️  『オイ・・・チビ助・・・黙って居ろよ!』って顔で僕を睨み付けてる!           可愛いく無い‼️       だから・・・お父さんに言付けちゃった! 平和な家庭に波風は立たせたく無いけどネェ、それに告げ口は男として・・・余り良く無いんだけど・・・太郎君ってば・・・僕の事を馬鹿にしてるから・・・たまには、お父さんにガッツリと怒られればいいんだ・・・と思う今日この頃です。 ワ〜イ・・・太郎の奴、お父さんにゲンコツ貰ってやんの❗️   アッ・・・なななんだよ〜その目は‼️            ー三河柴犬・太郎十歳、僕八歳の春でしたー                 終わり
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