2.社運を賭けたプロジェクト

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『狩ったバケモノにより、プレーヤーのレベルが【(STAR)】で表されます。スターによって、プレーヤーが遭遇するバケモノの種類が異なります』  ということは……プレーヤーは、レベルに応じたバケモノを狩りながら、どんどんレベルを上げる。一方で、制限時間内にキーをゲットして、ゲートを抜けて様々なステージを攻略する――と。 『プレーヤーは、最後の【ゲート】のキーを得ると、最終ステージに挑みます』  なるほどな、これがゴールか。でも、こんな内容……飛び抜けて珍しくあるまい。社運を賭けしまっていいのか、ウチの会社は? 『ラスボスに勝利したプレーヤーは、勇者となり、シリアルナンバーが与えられ……』  ん? まだ続きがあった。首を傾げてページを捲る。 『通信アプリにアクセスすることで、【最終決戦(アーマゲドン)】に参加することが可能となります』  はぁ? ここまで来て、通信って何だよ! 『この戦いで勝ち抜いた、ただ1人のプレーヤーのみに、【惑星の救世主(アストラル・ヒーロー)】の称号が与えられるのです! 目指せ! アストラル・ヒーロー!!』  って、おい! バケモノはどうした! バケモノ、関係ねーじゃねぇかよ!  眉間にシワ寄せて、資料から顔を上げる。隣の熊田と目が合った。 「おい……何だよ、コレ」 「ああ……スゲェ、壮大だな!」  おーい! 何、感動してんだよ、オマエはっ!
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