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何処
アルバムを捲っても
画面をなぞっても
君は居ない
僕の隣はすっかり空白
肌身離さず着けていた筈の指輪も無い
周りは何も言わない
目が合わない
忘れてしまったのだろうか
きっと辛くて悲しいだろう
僕だけは君をずっと覚えていよう
幾日待てど君は居ない
覚えていることが
忘れられないことが
こんなに辛いだなんて思わなかった
もういっそ忘れてしまいたい
それなのに君は色濃く残る
僕の記憶に染みをつける
忘れてしまえない
君が居た空白に手を重ねてみる
離した時に君が居るかもしれないから
けれどいつも変わらない
それでも僕はやめない
僕は待っている
待っている
君を
君が帰ってくるのを
待っている
君は
________________嗚呼、
「君は何処」
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