第二章・―何だかんだで異世界満喫なう―

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 ……もう結構な日々を過ごしてきたなぁ。  この世界、時間の感覚はあるけど、何か日にちとかはよく分からんから、取り敢えずスマホのカレンダーで確認しているけど、もう軽く一年はここで過ごしている。  食糧を探すところから始まって、コツコツ、コツコツと木を切ったり、焚き火をしたり、料理をして食べて家を建てたりと、中々忙しい日々だった。  お陰様で、何とか雨風を凌げそうな、ログハウス的なのが仕上がって満足したは良いけれど……。  俺、結構無防備に辺り一帯を歩き回っているけど、一向にゆうしゃに出会(でくわ)さねぇな……。  それどころか平和過ぎる。  平和惚けしそう。  まぁ平和且つ順調にレベルアップも出来ているから、有難いっちゃあ有難いけどもな。  けど、こうも何もないと、ちょっと腕が(なま)るというか、武力が低下してきてそうで、大いに嫌だ。  因みに、ステータスで今のレベルを確認すると、54である事が分かる。  大分強くなったな。  地道って素敵。  よし、この勢いで三桁までいくか。  ゆうしゃが一向に現れないのは、むしろ幸いとしよう。  もしかしたら、ゆうしゃも俺みたいな転生者で、まだこっちにきていないのかも知れないしな。  その時になって俺が弱いって焦らないように、もっと強い武器も防具も作って備えておかないと。  そのためには鉱石とかを集めて加工すべきかなぁ。  リザードマンは手先も器用な設定だし、多少の装飾なんかもいけるだろ。  まだ時間もあるし、ちょっと頑張ってみるか!
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