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必死に呼ぶ幼女を三角にした目で吠えて封殺してから呼吸を整え、一瞬の脱力から瞬間的に、爆発的力を柄にかけた右足に注ぎ込む。
アリッシュが支えていることで剣は動かない。ご丁寧に『ワールド』も流してくれているから一切ブレることない一本の足場になっている。
「ッッシ！！！」
全力の跳躍で体を押し上げ観客席上空を飛んだ。驚きの声が下から上がる中を突き抜け、目指す武舞台へ落ちていくユラシル。
「ヤッベギリギリ届かねえ！！」
飛距離が足りない。このままでは場外に落ちてしまうと目を丸くするユラシルだったが、不意にガクンと体が揺れ前に押し出された。
（これくらいならバレないでしょう？）
「ハッハァ！」
アリッシュのサポートによってユラシルが武舞台に下り立った。勢いをつけるために転がって衝撃を逃がし、止まらず走る。
斧を掴まれ動きを止められたバズギーへと咆哮をあげながら拳を振り回すダイヤーめがけユラシルは全速力で突撃。脇腹に激突して吹き飛ばし、ダイヤーと一緒くたに転倒した。
「よく持ちこたえた！」
「ハァッ、ハァッ…お前、何する気だ…！？」
「当然、あの野郎を負かすのさ」
チラリとダイヤーが落とした剣の位置を見て把握。今の場所からは離れているからすぐには取りには行けそうにない。何よりダイヤーがそれをさせてくれない。
「交代だ、こっからは俺がやる！」
「ガアアアアアアアアアア！！！」
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