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「血液を採取して調べてもらっています。しかしあれほどの力を引き出せる効果がある薬物なんて聞いたこともありません」
「………」
「つまりこいつは、何かしらの薬を投与したから暴れてたってことか?なんだそりゃ、なんでそんなこと…」
「騎士になるためだ」
ユラシルの言葉にバズギーとアリッシュが眉を寄せた。
「戦ってる時うわ言みたいに言ってた。『騎士になるために勝つ』って何回も言ってたから、理由はそれだろうな」
「騎士になりてえから薬物使ったってことかよ?いや、だとしてもだ、ならなんでこいつはそんな薬物を持ってたんだ?アリッシュ様でも知らねえ薬物をなんでこいつが知ってて使ったんだ?」
「それは本人から聞くしかないでしょう。どうやって作ったのか、どうやって入手したのか」
「誰かから貰った、それしかねえだろ。ダイヤーの家系も調べる必要があるが、王族や騎士たちが見てる中でこんなもん使おうとはまともな神経してる奴なら考えねえ。となれば家族でもこいつ自身でもなく第三者が渡した可能性の方がまだ納得出来る」
「ユラシルくん、参考までに聞きますがご存じ無いのですね?」
「知らねえな。俺の時代でもこんなもんは存在してなかった」
「あん?俺の時代?」
「いいい今の時代ってことですよねユラシルくん!?」
「変な言い方しちまったなワハハ!!」
「は、はぁ…?」
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