第8話 少年がもたらす微かな影響

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『───ハインバイス家は千年以上王家に仕えてきた騎士の一族だ。男だろうが女だろうが騎士になるとして幼少期から鍛えられて、生まれた人間はみーんな騎士になるんだよ』 『ほえ~、千年も絶えずに続いてきたってのは素直にすげえな。だからお前も騎士長にまでなれたのか?おいセコいだろそれ』 『実力を認められたからだ、ハインバイスだからって騎士長になれるもんじゃねえんだよバカ。ハインバイス家でも騎士長になったのは俺で三人目らしいし、コネなんかでなれるモンじゃないんだよ騎士長ってのは』 『まぁお前ほどの腕なら当然っちゃ当然か』 『わかったか?わかったら簡単に俺を引っ張っていくのやめろマジで。騎士長にもいろいろあるんだから』 『つれないこと言うなよ親友くん、寂しいじゃないか』 『なーにが寂しいじゃボケ。肝心な時はいっつも単独行動する野郎が寂しいとか抜かすな。つか、ミラがいんだから俺は着いてかなくていいだろ』 『なんだよなんだよ、毎日毎日王宮に籠ってポケーっと退屈そうにしてるから誘ってんのに』 『……いや、それは事実だから否定はしねえけど』 『ならいいじゃん』 『それでも前以て連絡寄越すのが筋だろが!いきなり押しかけてきて無理矢理引っ張り出しやがって!こんなん拉致だぞ!?わかってんのかユラシル!!』 『今日はミラが用事で無理だからお前を代わりに誘ったんだ。暇だしよかっただろ?シービス』 『買い物行くみたいな気軽な感じで未開拓地に連れてくんじゃねえよ!!』
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