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やり直す…その言葉の意味は、単にユラシルの人生をやり直すためだけじゃない。遠い過去の時代、アレがまだ今よりも弱い時代に行ってユラシルに倒してこいという意味だった。
理解してもユラシルは頷くことは出来なかった。
「…この世界を、捨てろって言うのか?お前やシービスがまだ生きてるかもしれないのに、他の人間たちだって生き残ってるかもしれないこの世界を捨てて、俺だけ生き延びろってのか…?」
「どの道アレがいる以上未来は無いわ…この時代は終わっても、もしあんたが過去でアレを倒せば未来は…この時代は変わる。約束された破滅の未来から解放出来るのよ」
「……なら、この世界に意味は無かったのかよ。俺たちが頑張ってきたのは無意味だったのか…?あんな奴がいるから、全部ゴミ同然なのかよ…?」
「そんなわけないでしょ…あんたは紛れもなく人類最強、歴代最高の『開拓者』じゃない……そんなあんたが過去に行くから意味があるのよ…」
「………………。わかった」
事態を把握出来ていないわけじゃない、ユラシルだってちゃんとわかっている。この世界はもうダメだ。ユラシルが勝てないのはユラシル自身が一番わかっている、この世界を捨てることになるけれど、破滅の未来を変えられるならそれしか手は無い。
「ただしお前も一緒にだ。ここにお前を残せない、終わっていく世界にお前を残してはいけない」
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