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贖罪詩吟クロスフェード
すいませんでした。
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昔に作った「五月晴れ、過去を漁る」の他の詩です。結局完成しきれず詩集には出来ませんでした。
5/ペトリコール
音楽の合間の静かな空白で
もうずいぶんと前に雨が降った事に気づいた
取り込み遅れた洋服で少しずれた明日の予定
まあ、いいか。別にしなくてもいい。
思い出の中の窓の外に走らせた
あやふやなキャラクターを懐かしさにして
どうでもいいで片付けた日常を
今更で大切に変えるの
匂いにだけ、匂いにだけ
心の価値が宿ってる
匂いにだけ、匂いにだけ
紛い物の永遠がさ
きっと、あるだろ。
匂いにだけ、匂いにだけ、
匂いにだけ、匂いにだけ、匂いにだけ、
いつかの日、日々の中で忘れてしまった
君のいない空白を埋めた明日の予定で
思い出さなくなっていた。
寂れた町の輪郭を
夕立明けの雨の匂いでまた思い出すの
8/死に体、
人間なんて曖昧で僕らは今日も忘れてく
生きたいなんて偽善でこの孤独が癒えるのだ
忘れたいなんて言葉は酷く軽薄だ
躊躇う様に生きている。灰になっていく
どうしたってそれが愛で
僕はこうやって人生を好きでいたいから
また明日にさえ、意味が必要で
言葉だって、口に出したら
チープな音楽だ
また忘れたいを叫べば
いつか忘れていくなら
それが愛なら
それで良いのだ
7/空梅雨
渇いた喉が酷く痛む
最悪の朝だ起きたく無いな
いつもの道でコケた帰り道
それでも今日はいつもと変わらぬ日々
きっと、きっと変わらない
生きたいなら代償は雨だ
渇きこそが人生だ
苦しみが価値を生むから
僕は素晴らしい
生きたいから代償は雨だ
渇きこそが人生だ
苦しみが価値になるから
僕は素晴らしい
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