恋愛ライアー

プロローグ「自己紹介でもしようか」

小さい頃から勉強が苦手だった。

小学生の時からずっと、友達やその親などに「美夜子ちゃんは真面目だね。 頭も良さそう」などと言われてきた。
ただ本が好きなだけ。休み時間なんだから、自由にしていいじゃん。それなのに、集まってきた友達に毎回真面目だ、と言われた。

元モデルの母親に似て、見た目はクールな委員長タイプ。髪を伸ばしているのはただの気まぐれ。眼鏡をかけているからといって、必ず頭がいい訳では無い。ただの父親の遺伝。
だって勉強は、からきしだ。小学校の頃に、クラス皆が簡単すぎると言っていたテストでさえ半分も取れなくて、逆に先生にお情けの花丸を貰ったくらいだ。中学の時にも普通の生徒の数倍先生と相談を繰り返したくらい。まぁ、勉強以外は駄目な所がないので推薦で面接で通った。

逆に言えば体育とかの運動系の方が好きだ。脳筋なんていう言葉が似合うくらい、考えるより行動派だった。

この見た目で得したことなんて、男子にモテるくらい。
この前の体育の授業の水泳で一桁で25ｍ泳いだら、男子達が「すげぇ」とか言いながらメッチャこっち見てた。
文武両道とか凄く持ち上げられてるが、もう一度言う。私は脳筋だ。

そんな私がアイツと出会ったのは、二年生のクラス編成の時だった。