うるしの木

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今思うと、小学五年生ともなれば、もっと女の子らしい遊びをすればよかった。 小さい頃から、お兄ちゃんの自転車の後ろに乗って、他の男の子に混じって遊んでいた。 田んぼのオタマジャクシを取ったり、トンボを捕まえて遊んだ。 お兄ちゃんが中学生になると、遊び相手が近所の同級生の男の子になった。 「由香里、あんまり遠くまで行っては駄目だよ。」 母親の心配もよそに、自転車でどこまでも行った。 男の子に負けられないと思っていた。
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