うるしの木

2/4
前へ
/4ページ
次へ
その日はよく晴れた日だった。 なぜか、チャンバラごっこをする事になった。 もちろん、本当に叩いたりはしない。 所詮、真似事だ。 おじいちゃんが見ていた時代劇の真似をする。 主役はいつも私だ。 お姫様の役ではない。 暴れん坊の将軍様だ。 その辺にある木の枝を刀に見立て、斬った真似をする。 悪人役の同級生も斬り合いの雰囲気を出して 「やられたー」 そう言って倒れる。 「参ったか。 これに懲りて悪い事は、やめなさい。」 何てくだらない事を言ったものか。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加