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「明日は朝早いの?」
『千尋は?』
「私は8時前は出たいな。朝一で確認したい海外からのFAXがあるから。」
『そっかぁ。俺は10時過ぎかなぁ。』
「泊まってく?。泊まってくなら私が出るときに起こすよ。」
『んー、どうしようかな。千尋次第かな。』
カズは私の顔を見つめてそう言った。
帰って欲しくない。
ずっと一緒に居たい。
だって次はいつ会えるかわからないんだもん。
でも、素直にそれが言えなくて。
私はギューッとカズに抱きついた。
『んだよ。口で言えよ。』
カズは私を頭をポンポンと叩いて、
ニヤリと笑って私の顔を覗きこんだ。
カズの首に、ゆるりと手を回して、
「カズ、大好き.....」
それだけ言うと、
『何言ってんですか今さら.....』
ちょっと呆れた顔と、ちょっと照れた口調で私を見るから、
「だって......」
そこで言葉が出なくなった。
だって、カズの気持ちが最近わからないんだもの。
お願い、私の事を好きって言って。
その言葉だけで、気持ちが落ち着くから。
「カズ、本当に大好きよ‥」
それだけ言って、
首を傾げているカズの唇をカプリと啄んだ。
それを合図のように、カズの舌が差し込まれ私の舌を絡め獲る。
口の内側を丁寧に舐められて、再び身体が甘い喜びに支配されていく。
「んっ.....」
カズのキスは優しい。
優し過ぎて不安になる。
不安になるから、それを払拭したくって、
貪欲にカズを求める。
優しいキスを重ねていくうちに呼吸がどんどん荒くなる。
重ねていた唇が離れ、
そのまま頬に優しく口づけて、耳から首筋を舐め取るように移動して、
そのままどんどん下へ下へとおりていく。
「あぁっ.....」
そのままもう一度、私達は繋がった。
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