これまでのあらすじ

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これまでのあらすじ

ゴーストと呼ばれる異能力者が世界各国で出現する近未来。20年もの冷凍睡眠(ゴールドスリープ)から目覚めた雨宮深雪(あまみや・みゆき)は、ゴーストを隔離するための『監獄都市』に送り込まれる。 東雲探偵事務所に拾われ、凶悪犯ゴーストを狩るゴースト、《死刑執行人(リーパー)》にならないかとスカウトを受けるが、深雪は未だに決意が固まらないのだった。 そんな中、深雪はゴーストからアニムスを奪い、人間に戻す『第二の能力』に目覚めるものの、その力でストリートダストの少年を死なせてしまうのだった。 自信を失い、どうするべきか悩む深雪に、新たに連続猟奇殺人事件の調査を命じられる。その相棒として組まされたのは深雪が苦手とする不動王奈落(ふどうおう・ならく)だった。 胸ぐらを掴まれ、蹴りや拳が飛んで来る命懸けの新人研修を経て、仲介屋の《バー・ヴィヴィアン》や武器屋の《素戔嗚(すさのお)》に聞き込みをするが、有益な手掛かりは掴めない。 そんな深雪に黒づくめの怪しげな情報屋(エニグマ)が接触してくる。そしてかつて《ジャック・ザ・リッパ―》と呼ばれていた殺人鬼・波多洋一郎(はた・よういちろう)の居場所を教えて消えたのだった。 独断で《エニグマ》に教えられた住所を訪ねた深雪とシロだが、そこで見つけたのは波多洋一郎の死体だった。そして起きた第二の殺人事件の犯人も、波多洋一郎と同じく自殺していたことが分かる。 一方、奈落とは反りが合わず、事あるごとに反発を覚える深雪だが、どうにかして認めてもらいたかった。そんな中、アニムスの暴走(急性アニムス激化症候群)で倒れてしまうが、それを助けてくれたのは奈落だった。 再び調査が振り出しに戻った奈落と深雪だが、偶然再会した囚人護送船で一緒だった久藤から、殺戮事件の映像コレクターの先輩を紹介される。そこから深雪は客の振りをして、殺戮映像を売り裁いている売人たちと接触を図り、逆に売人を捕らえるのだった。 そこからジャック、クイーン、キング、ジョーカーが一連の猟奇殺人事件の黒幕だと掴む。そして次の撮影(殺人)までに時間が無いことも。 ただし、そこで問題が浮上する。精神系のアニムスはゴーストである立証が難しく、《リスト入り》させるのが困難なのだ。そこで所長の六道は犯人の『抹消』を指示する。そして東雲探偵事務所のメンバーは《リスト執行》に動き出した。 殺人映像のため誘拐されていた少女やゴーストを救出した深雪とシロの前に、ディアブロの頭(ヘッド)、坂本一空が再び姿を現す。彼は雪辱を果たすためチームも地位も名誉も捨て、深雪に挑みかかってくる。 そして坂本は深雪に告げるのだった。『監獄都市』が創られたのは、大量虐殺事件を起こした《ウロボロス》というチームがきっかけだと。自分の人生が狂ったのは、深雪が原因だと。 しかし、深雪は反論する。それで坂本がしてきた悪行が、殺してきた事実が無くなるわけではない。そして深雪は第二の能力で坂本のアニムスを奪うのだった。  事件後、深雪は奈落と言葉を交わす。今の深雪には、何もない。傭兵の奈落に支払うだけの報酬も、納得させるだけの実力や権力(材料)も、何ひとつない。だが、いつかきっと六道より俺を選ばせてみせると心に誓うのだった。
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