何でだ。

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(4年前…初めての朝帰りの後、謝ろうと、話をしようと久我の事をストーカーばりに追い掛けた。昼になると速攻で久我の部署に行った。) そもそもそれが間違いだったかぁ…と考えて項垂れた。 まさか人事部に久我が来てくれていたとは考えもしていなかった。 申し訳ない事をした…と静は自己嫌悪に陥っていた。 (あ〜あ…。でも…久我、可愛い先輩とランチ行ったじゃない?だから声が掛けられなかった訳だし…じゃあ、可愛い子とランチを終えてから帰りに人事部に寄ったって事?ついでに?) 下に向けた顔を上に向けて、渋い顔をして給湯室に向かう。 流し台を背に立ち、はぁ〜と息を吐いた。 (ついでに寄って呼び出して?何を言うのよ!間違いだった?一夜の過ち?ごめん?歳上だからいいと思った?うわっ!!全部聞きたくない!) 腕を組み、目を閉じて片手を額に当てた。 (今更だわ。社長になった以上、新入社員よりたちが悪い。歳上が社長の息子を誑かしてとか言われるんだわ。冗談じゃない。絶対、誰にも言えないし、今更、久我にも何も言わせてなるものか!) はぁ〜と大きくため息を吐いて、目を開ける。 「おい!頭、痛いんじゃないのか?」 目の前に猛獣久我…もとい、いいお声の低音ボイス、冬夜社長がいて、ガタッと腰を当てていた流し台から腰がずり落ちた。 (何でだ?何でここにいる!!) 走り出しそうな足を意識で抑えていた。
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