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俺が初めて夢魔に遭った日。
その日はたしか週の半ばの、クソ忙しい平日だった。
あれこれ仕事を片付けてから、帰宅したのが午後11時。
残業続きで疲れた俺は、シャワーも浴びずにベッドに倒れ、5秒も経たず眠りに落ちた。
フル回転した脳みそと、ガチガチに硬くなった体を強制的にシャットダウン。
……そういう時に見る夢は、決まって「訳のわからない」ものだ。
どろりと濁った意識の底に、じわりと浮かんできた光景はーー
ドームのような半球状の、白くて丸い「部屋」の中。
俺はくたびれたスーツ姿で、そこにぽつんとつっ立っていた。
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